労災保険(労働者災害補償保険)の保険給付とその仕組みをわかりやすく解説いたします。もしもの業務災害・通勤災害にご活用ください。
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労災保険と労働基準法の災害補償


労働基準法には、仕事でケガや病気等になった時に、使用者が被災労働者に災害補償しなければならないと定められています。

その内容を見てみると、次のようになっています。

  • 療養補償 (療養を行う、または療養費の負担)
  • 休業補償 (療養のために働けず、賃金を受けない時に平均賃金の60/100)
  • 障害補償 (障害が残った時)
  • 遺族補償 (業務上の災害で亡くなった時に平均賃金の1,000日分)
  • 葬祭料 (葬祭を行う人に対して平均賃金の60日分)

よく見ると、労災保険給付とほぼ同じ名前で、補償内容も同じですね。

労災保険は労働基準法の災害補償を実現するために存在しており、被災労働者の社会復帰やその遺族の生活を支え、さらに使用者の負担も和らげています。

さらに、労働基準法の災害補償が業務上の傷病等のみを対象にしているのに対し、労災保険は事業主に責任がない通勤災害にも同等の補償を行うことによって、より手厚く補償しています。

したがって、労災保険の適用事業所で起こった災害ならば労災保険給付が行われ、労災保険に加入していない会社でも労働基準法の災害補償が行われるということです。



打切補償

療養開始後3年を経過しても治らず休業している場合は、平均賃金の1,200日分を支払うことにより、その後は災害補償しなくてもよくなります。

治るかどうか分からない傷病等にずっと補償し続けるのは事業主の負担も多く、十分に補償を行ったということでこのように定められているのです。

これを打切補償と言い、解雇制限期間中でも解雇可能となります。

解雇制限期間
・業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業する期間とその後30日間
・労基法65条による産前産後休業期間とその後30日間

なお、療養開始後3年経過した日以降に労災保険の傷病補償年金が支給されている場合も、同様に解雇可能です。



分割補償できる

労働基準法の災害補償は使用者が負担しなければならないので、一括で払うとなれば大変です。

そこで、使用者は支払い能力があることを証明し、被災労働者やその遺族の同意を得られれば、障害補償と遺族補償を6年にわたり毎年補償できます。

労基法の災害補償と他制度の給付との関係

労災保険や厚生労働省令で指定された法律によって災害補償に相当する給付が行われる時は、使用者は労働基準法の災害補償を行わなくてもよいことになっています。

使用者が保険料を支払い保険に加入している恩恵を受けることは当然の権利であり、また、被災労働者は二重に給付を受けることはできません。


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