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障害補償年金前払一時金


障害補償年金の支給を受ける際にまとまったお金が必要な場合は、障害補償年金前払一時金として、以下の額の支給を受けることが可能です。

なお、通勤災害の場合は、障害年金前払一時金と言います。

請求できるのは1回のみで、障害補償年金の請求と同時に行わなければいけません。

だだし、障害補償年金の支給決定の通知があった日の翌日から起算して1年を経過する日までの間は、障害補償年金の請求の後でも良いことになっています。

障害補償年金前払一時金の支給額

障害補償年金前払一時金の額は、それぞれの障害等級に応じた最高限度額内で、受給権者が選択する額となります。

最高限度額は障害等級ごとに異なりますが、200日刻みになっています。

給付基礎日額
第1級 200日分、400日分、600日分、800日分、1000日分、1200日分、1340日分
第2級 200日分、400日分、600日分、800日分、1000日分、1190日分
第3級 200日分、400日分、600日分、800日分、1000日分、1050日分
第4級 200日分、400日分、600日分、800日分、920日分
第5級 200日分、400日分、600日分、790日分
第6級 200日分、400日分、600日分、670日分
第7級 200日分、400日分、560日分

障害補償年金の支給停止

障害補償年金前払一時金の支給を受けた場合、本来支給されるべき額(前払一時金が支給されてから1年経過後からは年5分の単利で割り引いた額)の合計が前払一時金の額に達するまで障害補償年金は支給停止されます。

この「年5分の単利で割り引いた額」とは、障害補償年金前払一時金が支給されてから1年間は通常通りですが、1年後からは5パーセントの利子を取るということで、単利は元本のみに利子が付くことを意味します。

また、障害補償年金前払一時金が支給され障害補償年金が支給停止されている間は、次の給付は支給されません。

  • 20歳前の傷病による障害基礎年金
  • 旧国民年金法の規定による老齢福祉年金等
  • 児童扶養手当等

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