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働き方改革「高プロ」で残業代なし働かせ放題


2018年5月25日、野党が反対する中、働き方改革関連法案が、衆院厚生労働委員会で可決されました。

週明けにも衆議院を通過し、施行されるのも時間の問題です。

この法案で最も問題視されているのが高プロで、対象労働者は、残業代なしの定額働かせ放題となります。

過労死のニュースが度々報道されますが、高プロ制度施行によって、さらに過労死する労働者が増えてもおかしくありません。

施行当初の条件に当てはまる労働者は少ないですが、その内条件が緩くなり、残業代なしで過酷な労働を強いられる労働者は増えるでしょう。



高プロとは?

「高プロ(高度プロフェッショナル制度)」とは、高度の専門的知識を有する職種に就く労働者の法定労働時間と残業代を無効化する制度です。

一般的な労働者は、労働基準法で「1日8時間、1週間40時間」と定められており、36協定などを締結することで残業させることができます。

しかし、高プロ労働者は、この範囲から外れるのです。

高プロ労働者の労働条件

  • 年間104日以上、かつ、4週間で4日以上の休日
  • 休日の条件を守る限り、労働時間の規制がなくなり、働かせ放題となる
  • 休憩なし
  • 残業代・深夜の割増賃金なし

つまり、最高で、休憩なしの24日間24時間連続労働も可能となります。

一応、会社には、「継続した2週間の休日」「臨時の健康診断」などの健康確保措置の実施が義務付けれていますが、どれか一つ選べば良いので、健康診断を受けさせつつ、24時間労働させることも問題ありません。

そう考えると、過労死が増えるのは必然でしょう。

高プロの対象労働者

高プロの対象となる労働者は、研究開発業務、アナリスト業務、コンサルタント業務など、高度の専門的知識を有する職種に就いている年収1075万円以上の労働者です。

たいていの人は、この年収を見て、自分は関係ないと思ったでしょう。

しかし、この年収1075万円以上はあくまでも最初の条件であり、いずれ下げられるのは間違いありません。

高プロ制度は、経済界の「労働者の人件費を減らしたい」という要望に応えて、安倍首相が強引に通した法案です。

日本経済団体連合会(経団連)は、「年収400万円以上を対象にしろ!」と言っているので、今後、高プロ労働者の数は増えていきます。


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