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訪問営業で腰痛(腰部椎間板症)になる!労災認定される?


はじめまして、こんにちは。

お忙しい中、恐れ入りますが、労災保険の事につきまして、お問い合わせをさせて頂きたいので、お時間のある時にご回答をお願い致します。

【職種】 会社員(営業職)
【業務】 飛び込み営業等で移動は徒歩が主。1日平均1万歩以上は歩きます。また、資料等の書類が多く、鞄の重さは通常5kgはあります。
【勤務時間】 おおよそ7~8時間
【勤務歴】 12年
【年齢】 47歳
以上がおおまかな、職務内容です。

事故日:平成30年7月16日午後5時30分頃

当日は、通常よりも業務内容が多忙でありました。
過労気味ではありましたが、徒歩にて帰宅途中に少々の腰痛を感じておりました。
痛みがあったため、時々立ち止まり休憩をしていました。
通勤は徒歩、電車を含め、おおよそ2時間弱くらいです。

ようやく帰宅後、腰痛のため横になり休養しました。

翌朝、今まで感じたこのないくらいの痛みがあった為、起き上がる、身体を動かす事が不可能で、手足や頭等も動かす事が不可能な程の痛みがあり、半日くらいかけてようやく自宅の1階まで降りることが出来、119番通報にて、救急病院に搬送されました。

翌日の精密検査の結果、『腰部椎間板症』と診断され、40日の入院後、現在は徒歩困難ではあるが、外来通院をしています。

以上がおおまかな今回の病気に関する報告です。

私が主張したい労災の適用点

  • 業務が訪問営業であった為、常に徒歩での業務が腰に大きな負担を長年かけ続けてきたことによる事が原因と考えられる
  • また、その当日も業務の帰宅途中(寄り道等は一切ありません)であった為に業務中であったとする

以上の理由により、今回の病気は労災保険を適用とする事が妥当であると思われます。

上記のご相談に関しまして、いかがでしょうか?

もし、ほかにも詳しい案件を要望の際はご連絡をいただけましたら、すぐにご返答を致します。

どうぞ、ご回答をお願い致します。

質問日:2018年9月14日

腰痛が労災認定されるのは、腰への急激な負担により突発的に腰痛になる「災害性の原因による腰痛」か、重量物を扱う仕事などを継続的に行ったことで発症する「災害性の原因によらない腰痛」のどちらかです。

Mさんの場合、後者に該当します。

この「災害性の原因によらない腰痛」は、腰痛となった明確な原因がないので、なかなか認められないでしょう。

まず、次のいずれかの条件を満たす必要があります。

  • 重量物(おおむね20kg以上の物)または軽重不同の物を繰り返し中腰で取り扱う業務
  • 腰部にとって極めて不自然または極めて非生理的な姿勢で毎日数時間程度行う業務
  • 腰部の伸展を行うことのできない同一作業姿勢を長時間にわたり持続して行う業務
  • 腰部に著しく粗大な振動を受ける作業を継続して行う業務

10年以上にわたりこの業務に就いているので、期間的には問題ありませんが、外回りで歩くことが、上記に列挙した業務に該当するかは疑問です。

歩き過ぎで、歩いている振動により腰を痛めたと認められるか否かが、カギとなりそうですね。

質問文には書かれていませんが、加齢による影響を超えて骨が変形している場合も、労災認定されやすくなります。

心配なのは分かりますが、結局、労働基準監督署が決定することなので、誰に聞いても正解は出ません。

労働基準監督署の判断を待ちましょう。

ただ、このまま訪問営業の仕事を続けても腰痛が酷くなるだけなので、別の仕事に転職した方が良いと思います。

定年まであと18年、この仕事を続けていくのは困難です。

労災保険に関する質問がある方は、労働基準監督署にお問い合わせください。
当サイトに対しての質問には限界があります。詳しくは、利用規約をお読みください。

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